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HYROXのシューズの選び方|トップ選手の着用モデルとHYROX専用シューズを比較【2026年】

HYROXのシューズは、ここ1年で一気に選択肢が増えました。PUMA・adidas・On・NikeがHYROX(ハイブリッドフィットネスレース)向けのモデルを出していて、トップ選手もそれぞれ履いています。この記事では、メーカーの公式情報、2026年の世界選手権でトップ選手が履いていたシューズ、独立したレビューをもとに、HYROXで本当に使われているシューズだけを紹介します。
結論
- 初めての大会・練習と兼用なら:PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ 4(カーボン入り)か、ヴェロシティ ニトロ 5(プレートなし)
- タイムを狙うなら:PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ エリート 4、adidas アディゼロ ドロップセット エリート、On Cloud X Tempo Pro
- 普段のランニングシューズでも完走はできる。ただしスレッドで滑らない靴底のグリップは必ず確認する
HYROXのシューズに求められること
HYROXはランが合計8kmあり、レース時間のおよそ半分がランです。その一方で、重いソリを押したり引いたり、ランジやウォールボールで踏ん張ったりする場面もあります。普通のロードレースとは、靴に求められるものが少し違います。
1. スレッドで滑らないグリップ
HYROXの解説で知られるRox Lyfeは「HYROXでは普通のロードレースよりもグリップが重要」と書いています。HYROX公式サイトも「グリップの効くシューズに投資を」とすすめています。スレッドを押すときは前足部で床を蹴るので、つま先側の靴底にしっかりゴムがあるかが大事です。
2. ランジやウォールボールでぐらつかない安定感
厚底のランニングシューズは走りやすい反面、しゃがむ動きや片脚で踏ん張る動きでは不安定に感じることがあります。シューズを実際に測定しているRunRepeatは、HYROX向けにはかかとの厚さ30〜38mmくらいを目安にしています。
3. カーボンプレートは必須ではない
Rox Lyfeは「カーボンプレートのシューズはHYROXでもよく機能するが、必須ではない」としています。目安として「5〜10km走っても快適な靴なら、HYROXのスタート地点として十分」とも書いています。
4. レース当日に新品をおろさない
カナダのランニング専門誌Canadian Runningは、PUMAのHYROX用シューズのレビューで「HYROXの本番で初めて履くのはやめておこう」と書いています。スレッドを押すときにかかとが浮く場合は、靴ひもの一番上の穴を使うヒールロックで改善したそうです。本番で使う靴は、練習で何度か履いて慣らしておきましょう。
2026年世界選手権のトップ選手の足元
2026年6月にストックホルムで行われたHYROX世界選手権(Elite 15)の上位選手が履いていたシューズは、Rox Lyfeのまとめによると次のとおりです。
| 順位 | 選手 | タイム | シューズ(Rox Lyfeによる) |
|---|---|---|---|
| 男子1位 | Dylan Scott | 53:47 | Nike Hybrid Fly(試作品) |
| 男子2位 | Louis Osselaer | 54:02 | PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ エリート 4 |
| 男子3位 | Tim Wenisch | 54:04 | adidas(試作品) |
| 女子1位 | Alyssa McElheny | 56:59 | adidas Boston |
| 女子2位 | Joanna Wietrzyk | 57:14 | PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ エリート 4 |
※シューズはRox Lyfe(2026年9月18日更新)の記載によるものです。男子1位のDylan Scott選手のシューズは、Nikeの公式発表では着用モデルが明記されていないため、確定情報ではありません。
Rox Lyfeが挙げているトップ選手の中で最も多かったのはPUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ エリート 4で、6人が履いていました。PUMAはHYROXの公式アパレル・フットウェアパートナーです。
HYROX向けに作られたシューズ一覧
| モデル | 向いている使い方 | カーボン | 日本の価格(税込) |
|---|---|---|---|
| PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ エリート 4 | レース | あり | 30,800円 |
| adidas アディゼロ ドロップセット エリート | レース | あり(カーボン入りのリム) | 33,000円 |
| On Cloud X Tempo Pro | レース | あり | 33,000円 |
| PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ 4 | 練習〜レース | あり | 23,100円 |
| PUMA x HYROX ヴェロシティ ニトロ 5 | 練習・初レース | なし | 17,600円 |
| Nike ハイブリッド RN | 練習 | なし | 17,600円 |
※価格はメーカー発表の定価です。楽天市場での実際の価格は、下の各商品の欄で毎日更新しています。
レースでタイムを狙うシューズ
HYROX専用PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ エリート 4
PUMAが「HYROXのために初めて設計した」と発表しているレースシューズです。通常のディヴィエイト ニトロ エリート 4をベースに、靴底全体をHYROX用のグリップパターンのゴムで覆っています。そのぶん通常版より重くなっていて、日本のレビューサイトの実測では25.5cmで約30g重い188gでした。
- 重さ
- 194g(US9/Canadian Runningの計測)
- 厚さ・ドロップ
- かかと40mm・つま先32mm、8mm
- プレート
- フルレングスのカーボン(PWRPLATE)
- 着用選手
- Louis Osselaer、Joanna Wietrzyk(2026世界選手権 男女2位)ほか
- 注意点
- 足幅は細め。厚底なのでファーマーズキャリーなどで高さを感じるという声もある
2026年10月6日時点で、楽天市場ではHYROX版の取り扱いが見つかりませんでした(通常版のディヴィエイト ニトロ エリート 4とは靴底が違うので注意)。PUMA公式オンラインストアなどで販売されています。
ハイブリッドレース専用adidas アディゼロ ドロップセット エリート
adidasのレース用「アディゼロ」とトレーニング用「ドロップセット」を組み合わせた、ハイブリッドフィットネスレース向けのシューズです。かかとまわりにカーボン入りのリム(ENERGY RIM)を入れて安定させ、靴底はContinentalのゴムを使っています。ドロップが12mmと大きく、イギリスのWomen’s Runningのレビューでは、やや前傾した姿勢になることでウォールボールやランジのフォームを助けると評価されています。
- 厚さ・ドロップ
- かかと42mm、12mm
- 日本発売
- 2026年7月21日、33,000円
- 着用選手
- 開発に協力したTim Wenisch選手が、2025年12月のメルボルン大会(Elite 15)でこのシューズを履いて優勝
- 注意点
- かかとが厚いので、ステーションの安定性を重視する人には高く感じる可能性がある
2026年10月6日時点で、楽天市場では定価での販売が見つからず、定価を大きく超える価格の出品しかありませんでした。adidas公式などで購入するのが安全です。
ハイブリッドレース専用On Cloud X Tempo Pro
Onが初めて作ったハイブリッドフィットネスレース専用のシューズです。男子プロの世界記録(51分59秒)を持つAlexander Rončević選手と共同で開発されました。フルレングスのカーボンプレート(Speedboard)と、中足部を固定するケージとストラップで、走りと踏ん張りの両方を狙っています。
- 重さ・ドロップ
- 282g(メンズ)・224g(ウィメンズ)、9mm
- 日本発売
- 2026年8月6日(On直営店・公式サイト)、8月27日(全国の取扱店)、33,000円
- 着用選手
- Alexander Rončević(共同開発)ほか
- 注意点
- 純粋なレース用ランニングシューズよりは重い
こちらも2026年10月6日時点では、楽天市場で定価での販売は見つかりませんでした。
練習にもレースにも使えるシューズ
HYROX専用PUMA x HYROX ディヴィエイト ニトロ 4
PUMAが「練習にもレース当日にも」使えるモデルとして位置づけているHYROX版です。カーボンプレート(PWRPLATE)が入っていますが、エリート 4よりも普段使いしやすい作りになっています。初めての大会でもカーボン入りを試したい人や、練習とレースを1足でこなしたい人に向いています。
- 価格
- 23,100円(定価)
- プレート
- カーボン(PWRPLATE)
- 靴底
- PUMAGRIP
HYROX専用PUMA x HYROX ヴェロシティ ニトロ 5
カーボンプレートの入っていないHYROX版で、PUMAは毎日のランとハイブリッドトレーニング向けとしています。プレートがないぶんクセが少なく、HYROXをこれから始める人の最初の1足として選びやすいモデルです。
- 価格
- 17,600円(定価)
- 日本発売
- 2026年7月1日
- プレート
- なし
※2026年10月6日時点で、楽天市場で見つかったHYROX版はウィメンズのみでした。
ハイブリッド専用Nike ハイブリッド RN
Nikeが「走る・持ち上げる・動く」を1足でこなすために作った、ハイブリッドトレーニング用のシューズです。ReactXフォームと前足部のAir Zoomを組み合わせ、靴底は幅広く作られています。Nike所属のLauren Weeks選手がトレーニング用として紹介しています。メンズ(US10)で約382gと重いので、レースよりも練習向きです。
- 価格
- 17,600円(定価)
- 日本発売
- 2026年10月8日
- ドロップ
- 7mm
なお、レース用のNike ハイブリッド フライは2027年4月にグローバルで発売予定です。
トップ選手が履いているランニングシューズ
HYROX専用ではありませんが、トップ選手がレースで履いているランニングシューズもあります。Rox Lyfeによると、トップ選手にはカーボンプレート入りのランニングシューズを履く人が多いです。
トップ選手の着用Saucony エンドルフィン プロ 5
Vivian Tafuto選手、Jon Wynn選手が履いているとRox Lyfeが紹介しているカーボンプレート入りのレースシューズです。Rox Lyfeは、幅の狭いレースシューズよりもスレッドやランジで安定しやすいと評価しています。RunRepeatのHYROX向けランニングシューズの比較でも「総合ベスト」に選ばれています。
- 価格
- 37,400円(定価)
- 重さ・ドロップ
- 206g(27.0cm)、8mm
トップ選手の着用ミズノ ウエーブリベリオンプロ 3
Rox Lyfeによると、Rich Ryan選手がミズノのウエーブリベリオンプロを履いています(世代の記載はなし)。足幅は2Eで、幅の狭いレースシューズが合わない人の候補になります。ドロップは4mmです。
このほか、2026年の女子世界王者Alyssa McElheny選手はadidasのBoston、Beau Wills選手はNikeのVaporflyを履いているとRox Lyfeは紹介しています。
今回紹介していないブランドについて
HOKA、ASICS、New Balance、Reebokなども人気のブランドですが、2026年10月6日時点で、HYROX向けに作られたモデルや、トップ選手がHYROXのレースで履いているという確かな情報を見つけられなかったため、この記事では紹介していません。HYROX用のモデルが出たり、着用情報が確認できたりしたら追加します。
ルール上の注意
HYROXのルールブック(2026/27シーズン)では、レース中はずっとつま先の覆われた靴を履いている必要があります。脱いでいいのはウォールボールのときだけで、脱いだ靴はゴールまで自分で持っていきます。サンダルのような靴は使えません。
まとめ
初めての大会なら、PUMA x HYROXのヴェロシティ ニトロ 5かディヴィエイト ニトロ 4のように、練習でもレースでも使えるHYROX向けモデルが選びやすいです。タイムを狙うなら、トップ選手の着用も多いディヴィエイト ニトロ エリート 4や、adidas・Onのハイブリッドレース専用モデルが候補になります。どれを選ぶにしても、スレッドで滑らないかを練習で確かめて、本番前に履き慣らしておきましょう。
ほかに揃えるものはHYROX初心者が最初に揃えるものにまとめています。
参考にした情報(2026年10月6日確認):HYROX公式ルールブック(シングル 2026/27)/HYROX公式 The Fitness Race/Rox Lyfe(HYROXのシューズ)/ROXFIT(2026世界選手権 結果)/PUMA(PUMA x HYROXシューズ比較)/プーマ ジャパン プレスリリース(2026年1月)/Runners Pulse(PUMA x HYROX 秋冬)/Canadian Running(Deviate NITRO Elite 4 HYROXレビュー)/famicam-run(実測レビュー)/スニーカーウォーズ(ドロップセット エリート)/Women’s Running(ドロップセット エリート レビュー)/The Running Warehouse(Tim Wenisch)/On プレスリリース/RuntripMagazine(Cloud X Tempo Pro)/all4running(Cloud X Tempo Pro)/Nike(Hybrid RN)/Nike ニュースリリース/RuntripMagazine(Nike Hybrid)/House of Heat/RunRepeat/RuntripMagazine(Endorphin Pro 5)/ミズノ公式(ウエーブリベリオンプロ 3)



