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HYROXのウォールボールのコツと練習法|100回のセットの分け方

HYROXの最後の種目、ウォールボール100回は、レースの中でもいちばん時間がかかり、選手によって差が大きく開く種目です。この記事では、公式ルールブック(2026/27シーズン)の基準と、HYROXの解説サイトや分析サイトのデータをもとに、ウォールボールのコツと練習方法をまとめました。
結論
- ウォールボールはいちばん時間がかかり、差がつきやすい種目。平均は約7分半
- 投げる力は脚から。キャッチしながら次のスクワットに入る
- 100回は最初からセットを分けて進める。計画した短い休みは、計画外の長い休みより速い
- 練習はレースの重さ・高さで、ランやランジのあとにも行う
ルールの基準
| 部門 | ボールの重さ | 的の高さ |
|---|---|---|
| 女子 | 4kg(白) | 2.70m |
| 女子Pro | 6kg(グレー) | 2.70m |
| 男子 | 6kg(グレー) | 3.00m |
| 男子Pro | 9kg(黒) | 3.00m |
- 1回の条件:しっかりしゃがんで、両手で投げたボールが正しい的に当たること。
- しゃがむ深さ:お尻がひざより低くなるまで。
- 注意はない:基準に合わなければ、その回はカウントされません(ノーレップ)。
- 落としたとき:落としてもOKですが、いったんまっすぐ立ってから次のスクワットに入ります。バウンドしたボールをキャッチしてそのまま続けるのは禁止です。床から拾ってすぐに投げるのもいけません。
- ボールの重さの確認は自分で:正しい重さのボールを選ぶのは選手の責任です。
- チョークは禁止:ウォールボールでチョークを使うと2分のペナルティです。
- 途中でやめると失格:100回終わる前に出ると失格です。
- 靴は脱いでもいい:脱いだ靴は的の下に置き、ゴールまで持っていきます。
どれくらい時間がかかる?
分析サイトHyroxDataLabが約40万件の結果を集計したデータでは、ウォールボールの平均は7分28秒で、いちばん時間がかかる種目でした。速い人と遅い人の差は6分以上あり、差がいちばん大きい種目でもあります。
| 上位10% | 上位25% | 中央値 | 下位25% | |
|---|---|---|---|---|
| 男子 | 4分45秒 | 5分35秒 | 6分52秒 | 8分43秒 |
| 女子 | 4分33秒 | 5分20秒 | 6分30秒 | 8分14秒 |
※HyroxDataLabの集計(シーズン7・8、OpenとProの合計)です。公式のデータではありません。
研究(Brandt氏ら、2025年)でも、心拍数、乳酸、きつさの感じ方がいちばん高くなったのは、最後のウォールボールでした。
フォームのコツ
- 脚で投げる:HyroxDataLabは、ウォールボールはスラスター(スクワットから押し上げる動き)と考えて、仕事の80%は脚がするとしています。CrossFitの解説でも、脚で押し上げて、股関節とひざが伸びきってから腕を使う順番を基本にしています。
- ボールは体の近くに:Rox Lyfeは、ボールを体から離さず胸の近くで持つことをすすめています。
- キャッチしながらしゃがむ:ボールを受けたら、ひざを伸ばしたまま止まらず、そのまま次のスクワットに入ります。HyroxDataLabは、キャッチで止まると1回あたり0.5〜1秒、100回で50〜100秒のロスになるとしています。
- 呼吸のリズム:しゃがむときに吸って、立ち上がって投げるときに吐きます。1回に1呼吸が目安です。
100回のセットの分け方
いきなり連続で投げ続けて途中で止まるより、最初からセットを分けたほうが速く終わることが多いです。HyroxDataLabは、計画した5秒の休みは、計画していない15秒の休みよりいつも速いとしています。
| 紹介しているところ | 分け方の例 |
|---|---|
| Rox Lyfe | 16・15・14・13・12・11・10・9回(だんだん減らす) |
| RoxFit | 25・20・15・15・15・10回など |
| HyroxDataLab(中級〜上級) | 25回×4、または20回×5。セットの間は3〜5秒 |
| HyroxDataLab(初級〜一般) | 20回×5、または15〜20回ずつ。セットの間は5〜8秒 |
どの分け方が正解というものはありません。練習で自分が崩れずに続けられる回数を見つけておきましょう。HyroxDataLabは、最初は自分の最大ペースの80〜85%で入ることをすすめています。
練習メニューの例
- EMOM:Rox Lyfeは、毎分の始めに10回投げるのを10分間くり返すメニューを紹介しています。HyroxDataLabは、毎分12〜15回を10〜15分としていて、毎分15回を10分続けられれば、5分を切る力があるとしています。
- 回数の多いセット:HyroxDataLabは、多くの人は10〜15回のセットでしか練習しておらず、それでは100回に備えられないとして、30〜50回連続を3〜4セット(休み2〜3分)を紹介しています。
- ランのあとに投げる:1kmをレースペースで走って、すぐにウォールボール50〜100回。週1〜2回。
- ランジのあとに投げる:レースと同じ順番で、サンドバッグランジ100mのあとすぐにウォールボール100回。レース前の時期に週1回。
ふだんの筋トレでは、スクワット、フロントスクワット、スラスター、頭の上に押し上げる動き(オーバーヘッドプレス)が、ウォールボールの力になるとRox Lyfeは書いています。練習は、レースと同じ重さと的の高さで行いましょう。
HYROXコレクションCENTR ウォールボール 6kg
家やジムで練習したい人向けに、CENTRのHYROXコレクションのウォールボールです。6kgは男子と女子Proで使う重さです。
まとめ
ウォールボールは、いちばん時間がかかり、練習の効果も出やすい種目です。脚で投げて、キャッチしながら次のスクワットに入り、100回は最初からセットを分けて進めましょう。疲れた状態で投げる練習も入れておくと、本番で崩れにくくなります。ほかの種目のコツはHYROXの8種目のコツ、ペナルティはHYROXのペナルティ一覧で紹介しています。
参考にした情報(2026年10月6日確認):HYROX公式ルールブック(シングル 2026/27)/Rox Lyfe Wall balls guide/HyroxDataLab Wall balls strategy/HyroxDataLab Average station times/RoxFit HYROX stations explained/CrossFit The Wall Ball/Brandt et al. Frontiers in Physiology (2025)



