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HYROXの練習・レース後の回復方法|食事・睡眠・アイスバスの効果

HYROXの練習を続けるには、きつい練習やレースのあとにしっかり回復することが欠かせません。この記事では、練習やレースのあとの食事、睡眠、アイスバスやマッサージなどの回復方法について、研究でわかっていることをまとめました。
結論
- 練習後は炭水化物とたんぱく質(20〜40g)をしっかり摂る
- 睡眠は回復の基本。何時間が正解かは人によって違うが、7時間未満が続くのは避けたい
- 筋肉痛を和らげる効果がいちばん大きいのはマッサージ
- アイスバスはレース後の回復には役立つが、筋トレの効果を弱めることがあるので毎回はおすすめしない
練習・レース後の食事
炭水化物
ACSMなどの共同声明(2016年)によると、体のエネルギー(グリコーゲン)の回復は1時間に約5%とゆっくりなので、運動のあと早めに炭水化物を摂ることが役立ちます。次の練習まで8時間未満しかない場合は、最初の4時間に1時間あたり体重1kgあたり1〜1.2gの炭水化物を摂ることをすすめています。国際スポーツ栄養学会(ISSN)は、炭水化物を少し減らして、たんぱく質と組み合わせる方法も紹介しています。
次の練習まで時間があるなら、急がなくても、1日の食事全体でしっかり摂れていれば大丈夫です。
たんぱく質
ISSNの見解では、運動後すぐから2時間以内に良質なたんぱく質を摂ると、筋肉の合成がしっかり高まります。1回の量は20〜40g(体重1kgあたり0.25〜0.40g)が目安で、3〜4時間おきに摂るのがよいとしています。プロテインの選び方はおいしいと評判のプロテインで紹介しています。
睡眠
イギリスのスポーツ医学誌に載った専門家の合意(Walsh氏ら、2021年)では、トップ選手は睡眠不足になりやすく、7時間未満の睡眠が続く人も多いとしています。一般の人のデータでは、7時間未満の睡眠が続くと、呼吸器の感染症にかかりやすくなります。
一方で、全員に7〜9時間といった同じ基準を当てはめるのはよくないとして、本人が必要と感じる睡眠時間などをもとに、一人ひとりに合わせて考えることをすすめています。よく眠るための環境としては、光、スマホなどの機器、音をなくし、室温を17〜22℃にすることを挙げています。20〜30分の昼寝で、ダッシュやジャンプの成績が上がったという研究も紹介されています。
バスケットボール選手11人に毎晩10時間ベッドに入ってもらった研究(Mah氏ら、2011年)では、ダッシュのタイムやシュートの成功率が上がりました。ただし、人数が少なく、比べるグループもない研究です。
※カフェインは睡眠時間を減らします。夕方以降の練習やレースの前のカフェインには注意しましょう(詳しくはレース前日・当日の食事)。
回復方法の効果
99の研究をまとめた分析(Dupuy氏ら、2018年)では、軽い運動、マッサージ、着圧ウェア、水につかる方法、冷却などで、筋肉痛が小さくなる効果が見られました。その中で、筋肉痛と疲れた感じを減らす効果がいちばん大きかったのはマッサージでした。ストレッチや電気刺激には効果が見られませんでした。
| 方法 | 研究でわかっていること |
|---|---|
| マッサージ | 筋肉痛と疲れた感じを減らす効果がいちばん大きい(Dupuy氏ら) |
| フォームローラー | 痛みの感じ方を少し減らすが、回復への効果は小さい。回復よりウォームアップ向き(Wiewelhove氏ら、2019年) |
| 着圧ウェア | 筋力の回復に小さな効果(Brown氏ら、2017年) |
| アイスバス(冷水浴) | きつい運動の24時間後の筋肉痛やパワーの回復に効果。ただし、ふだんから使うと筋トレの効果が弱まる |
アイスバスの注意点
冷たい水につかるアイスバスは、52の研究をまとめた分析(Moore氏ら、2022年)で、きつい運動の24時間後のパワー、筋肉痛、回復した感じに効果があるとされています。一方で、12週間の研究(Roberts氏ら、2015年)では、筋トレのあとに毎回アイスバスに入ったグループは、軽い運動で回復したグループより、筋力や筋肉の増え方が小さくなりました。2026年の大きなまとめでも、アイスバスは筋力や筋肉が増える効果をじゃますることがあり、毎回の練習のあとではなく、目的に合わせて使うことをすすめています。持久系の運動の成績には、大きな影響はないとされています。
レースのあとや、連戦で早く回復したいときには役立ちますが、筋力をつけたい時期の筋トレのあとには毎回使わないほうがよさそうです。研究では、10〜15℃の水に10〜15分くらいの方法がよく使われています。
レースのあとはどれくらい休む?
HYROXのレースのあと、どれくらいで回復するかを調べた研究は見つかりませんでした。トレーニングアプリRoxFitは、多くの選手は7〜14日でふだんの練習にもどり、レース後1週間は新しい疲れをためずに血のめぐりをよくする期間にするよう、すすめています。筋肉痛は24〜72時間後がピークになることが多いとしています。
筋肉痛についてのレビュー(Cheung氏ら、2003年)では、強い筋肉痛が出る運動のあと1〜2日は、運動の強さと時間を減らすことをすすめています。
まとめ
回復の基本は、食事と睡眠です。練習後は炭水化物とたんぱく質を摂り、自分に合った睡眠時間をしっかり確保しましょう。マッサージは筋肉痛に効果があり、アイスバスはレース後には役立ちますが、ふだんの筋トレのあとに毎回使うのは避けたほうがよさそうです。練習のやりすぎについてはHYROXに必要なトレーニング時間で紹介しています。
参考にした情報(2026年10月6日確認):ACSM・Academy of Nutrition and Dietetics・Dietitians of Canada 共同声明(2016)/ISSN 栄養摂取のタイミングの見解(2017)/Walsh et al. Br J Sports Med (2021)/Mah et al. Sleep (2011)/Dupuy et al. Frontiers in Physiology (2018)/Wiewelhove et al. Frontiers in Physiology (2019)/Brown et al. Sports Medicine (2017)/Moore et al. Sports Medicine (2022)/Roberts et al. J Physiol (2015)/Berjisian et al. Sports Med Open (2026)/Cheung et al. Sports Medicine (2003)/RoxFit How to recover after a HYROX race



